ビタミンDとは?
ビタミンDは、カルシウムの吸収や骨の成形を助けてくれる役割、ホルモン分泌の調節や、免疫の調節といった役割をもつビタミンです。
ビタミンDによってカルシウムの吸収が助けられ、強い骨が維持されるため、不足すると骨が細く、もろく、やわらかくなる病気になる可能性があります。
一日に摂取したいビタミンDの目安量
一日の必要摂取量は成人で約5.5μgとされています。食品成分データーベースによるとサバの水煮100gあたり11μgのビタミンDが含まれるので、サバの水煮の缶詰のおよそ半分で、一日に必要な量を摂取することができそうです。
ビタミンDの食事摂取基準については年齢によって差異があります。また、過剰摂取により
軟組織が石灰化してしまう等の副作用があるため、耐容上限量(成人は100μg)も設けられています。
各年齢ごとの詳しい数値を確認したい場合は、厚生労働省の公式サイトをご確認ください。
ビタミンDの働き
カルシウムの吸収を促進する
ビタミンDは、小腸や腎臓でカルシウム、リンの吸収を促進する役割を持っています。また、他の成分やホルモンなどと協力しながら、血液中のカルシウムや、リン酸の濃度を保つことで、強い骨の維持を助けています。
ビタミンDが不足すると、カルシウムが十分に吸収されず、血中のカルシウム濃度が下がります。すると、副甲状腺ホルモンの働きで骨からカルシュウムが血中に流れ出してしまい、骨粗しょう症や軟骨化症、子どもの場合くる病という病気を発症してしまいます。
ホルモンや免疫の調整
ビタミンDは、ホルモンや免疫のバランスを調整する役割も持っています。
免疫バランスが崩れてしまうと、風邪やインフルエンザといった感染症のリスクを高めるだけでなく、アレルギーの発症や肌荒れ等、様々なトラブルを引き起こしてしまう要因になり得ます。
ビタミンDにはその他にも、メタボリックシンドロームの予防などの働きがあることがわかってきています。2017年には、脂質代謝とビタミンDの関係が分子レベルで分かってきた、という発表もありました。
参照:京都大学