葉酸

ビタミンB12と同じく遺伝子(DNA)に関わる物質の生成を助け、特に正常な赤血球ができるようにする働きがあるため、不足すると悪性貧血を起こします。その他に、エネルギーの代謝を助ける働きもあります。

また、メチオニンというアミノ酸を生成する際にも必要となるため、不足するとメチオニンの材料となる物質が体の中(血中)に溜まってしまい、動脈硬化などのリスクを高めてしまいます。

その他に、日本人の食事摂取基準(2015)の研究会資料によると、母親が受胎前後から妊娠初期までの間に葉酸を摂取すると、胎児の神経管閉鎖障害のリスクが低減されるとされています。

参照:厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2015年版)ビタミン・ミネラル

葉酸はどんな時に不足するの?
葉酸は、食事からの摂取が充分でないと必要量が足りず、不足気味になってしまうことがあります。それ以外にも、妊娠時(後期)やアルコール中毒の際などに欠乏症が出る場合があるようです。

葉酸の食事摂取基準(μg/日)
成人男性で約240μg、女性は240μg(妊娠中、授乳中はそれぞれ+240、+100μg)が推奨量とされています。

更に、妊娠を計画している、または可能性のある女性は、400μg/日の摂取が望ましいです。

また、葉酸を過剰摂取した場合、葉酸過敏症(発熱や発疹など)を起こすことがあるため、耐容上限量も設けられています。

順位食品名成分量
100gあたりμg
1調味料及び香辛料類/酵母/パン酵母、乾燥3800
2調味料及び香辛料類/<その他>/酵母/パン酵母、圧搾1900
2藻類/あまのり/焼きのり1900
4藻類/あまのり/味付けのり1600
5藻類/いわのり/素干し1500
6調味料及び香辛料類/パセリ/乾1400
7肉類/にわとり/[副生物]/肝臓/生1300
7し好飲料類/(緑茶類)/せん茶/茶1300
9藻類/かわのり/素干し1200
9し好飲料類/(緑茶類)/抹茶1200
9藻類/あまのり/ほしのり1200

引用:食品成分データーベース

葉酸は緑黄色野菜や豆類(枝豆等)、レバーなどに多く含まれています。ビタミンB12と共に働くため、葉酸だけでなく、ビタミンB12が多く含まれる食品と一緒に摂ることをおすすめします。